最高顧問挨拶



日本を再建する本格的なシンクタンクを

JPF最高顧問 稲盛和夫 [略歴]


21世紀に入り、日本衰亡の予兆を感じる今日この頃ですが、残念ながら今の日本の政治は真の改革が中々進まない状況です。私は一国民として今の混迷を深く憂え、なんとかできないものかという思いから、民間非営利独立型の本格的なシンクタンクを設立することを念願してまいりました。欧米では官僚組織以外にも力のある国家政策シンクタンクが多数存在しています。

ところが日本では国家政策に関与できるシンクタンクはほとんどないといっても過言ではありません。これでは例え、政権が交代したりリーダーが替わったとしても出てくる結果が同じということにもなりかねません。私は長年の経営活動を通じてビジョンの大切さ、そしてそれを支える組織形態、そして何よりもあらゆる物事の根幹ともいうべき理念が組織の盛衰を決定することを肌身にしみて感じておりました。

まさに国家存亡の危機ともいうべき今日の閉塞状況を打破し日本が世界の中で歴史的な天命を果たせるためにも、このシンクタンクが日本国経営の羅針盤となり力強い変革の礎になることを願っております。どうぞ心有る皆様のご指導ご鞭撻を心からお願い申し上げる次第でございます。